Christien Meindertsuma

16世紀のオランダの商人たちは、日本の貴重な磁器をオランダへと持ち帰る際、将軍への特別な贈り物としてオランダのリネン生地などを献上しました。オランダ人デザイナー、クリスチャン・メンデルツマは、「磁器とリネン」という歴史上の関係性から新しい有田焼のデザインを見出しました。リネン生地を使って、コップ、皿やボウルの形状のモデルを作り、それを磁器へと再構築したデザインです。通常の釉薬を使用したものと、2016/を制作する10の窯元で廃棄する磁器材料が混ぜ込まれた釉薬を利用したものの、2つのカラー展開があります。


オランダを拠点に原材料とその製品の関係を探求し、1つの製品やその成り立ちを細かくリサーチするデザインアプローチで国内外のクライアントを持つ。押収された輸送コンテナから集めた3267点のアイテムを分類した本『Checked Baggage』や、05049と呼ばれた一匹のブタから作られる200近くにも及ぶ製品をリスト化した『PIG 05049』という作品のように、リサーチの記録自体も作品の一部となる。これらの作品によって原材料と生産者と製品の関係を視覚化し、同様に工業化で見えなくなってきたプロダクト製品の製造過程の理解を取り戻すということを目的としている。作品は、MoMAやクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館、ヴィクトリア&アルバート博物館で展示されている。ダッチデザインアワード(2008年)やインデックスアワード(2009年)など受賞。

christienmeindertsma.com/

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